- 歪ませると音が細くなってしまう。
- もっとハリのある音を出したい。
- 手軽に名機ケンタウロスのクローンを試してみたい。
このような悩みをお持ちではありませんか?
今回はそんなギタリストさんにおすすめのエフェクター「エレクトロハーモニクス / Soul Food」を紹介します!
「エレクトロハーモニクス / Soul Food」はどのようなエフェクターなのか、様々な角度から解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
エレクトロハーモニクスについて
「Electro-Harmonix(エレクトロハーモニクス)」は、1968年にマイク・マシューズによって創設されたペダルエフェクターメーカーです。
略称で「エレハモ」と呼ばれていたりしますね。
ファズの歴史的名機「BIG MUFF」をリリースしたことにより一気に知名度を上げ、今では人気エフェクターブランドの一つとなっています。
エレクトロハーモニクスの製品は、様々な歪み系のエフェクターから、ディレイなどのデジタル系ペダル、さらには真空管まで充実したラインナップが展開されています。
個性的なペダルが多い印象ですが、常にミュージシャンの視点に立って開発が行われており、プロアマ問わず数多くのギタリストに支持されているメーカーです。
Soul Foodが作られた背景
突然ですが、みなさんは「KLON CENTAUR(ケンタウロス)」というオーバードライブペダルを知っていますか?
そもそも「Soul Food」というエフェクターは、ある伝説的オーバードライブペダルを再現してつくられたクローンモデルなのですが、その伝説的エフェクターが「KLON CENTAUR(ケンタウロス)」です。
オリジナルのケンタウロスは、KLON社によって開発され、2009年まで生産されていました。
プロギタリストからの評価も非常に高く、国内でも、布袋寅泰、田渕ひさ子、松本孝弘(B’z)、Charなどたくさんの人気ギタリストのサウンドを支えてきました。
しかし、生産数が少ないことから入手が非常に困難であり、幻のエフェクターとして価格が高騰していて、現在では中古で50万円以上の価格が付けられているものもあります。
いくら素晴らしいエフェクターでも、一般人が買える価格ではありませんよね、、、。
誇大広告や価格高騰ついてはケンタウロス製作者も嘆いているようで、実際にKLON社によるケンタウロスの後継機種である「Klon KTR」には、以下のように綴られています。
話がかなり逸れましたが、本家ケンタウロスのサウンドをリーズナブルな価格で手に取れるように、エレクトロハーモニクスによって開発されたのが「Soul Food」なのです。
Electro-Harmonix 創始者のマイク・マシューズは、価格が高騰し過ぎて入手困難となっているオーバードライブの名機 Klon ケンタウルスについて、トーン・マニア達から言われ続けていました。彼は、「手頃な値段で誰にでも入手可能なペダル」を製作する使命を制作チームに課し、こうして出来上がったのが Soul Food です。
https://kcmusic.jp/ehx/soulfood/
Soul Foodの特徴
本機の特徴を3つに絞ってご紹介します。
サウンドについて
音にクセのない良質なオーバードライブで、太くハリのあるサウンドが得られます。
レスポンスも早く、素直な音が鳴ってくれると評価が高いペダルです。
歪み量はそこまで大きくありませんが、主にブースターとして使用することが多いので、問題ないと思います。
ノイズは歪ませても気にならない程度、音痩せも感じられません。
TS系のように中音域にフォーカスして強調されるのではなく、原音のレンジを保ったまま全体的にグッと音を持ち上げてくれますよ。
コントロール部について
ツマミは3つとシンプルで、エレキギター初心者の方でも扱いやすいです。
ツマミ | 効果 |
---|---|
VOL | 音量を調節 |
DRIVE | 歪みの量を調節 |
TREBLE | 高音域を調節(右に回すと高音域が強調される) |
TREBLEノブに関してはよくあるTONEノブと同じような感覚で操作できます。
本機のTREBLEは効きが良く、サウンドの印象がかなり変わるので、好みのセッティングを見つけてみてください。
使用アーティスト
「エレクトロハーモニクス / Soul Food」を使用しているギタリストとして、「tricot」のキダ モティフォさんがいます。
「tricot」は日本のロックバンドで、キダモティフォさんはリードギター・コーラスを担当しています。
変拍子や独特のリズム展開、おしゃれなコード進行で構成される楽曲が多く、唯一無二のバンドだと思います。
Soul Foodの中古価格相場
中古価格の相場としては、8000円~12000円ほどでしょう。(2024年2月時点。変動しているかもしれません。)
新品よりも安く手に入れられることがメリットですが、人気のペダルなのでメルカリなどでは販売中の出品は少なめですね。
KLON CENTAURとエレハモ/Soul Foodを比較
オリジナルのKlon Centaurと、エレクトロハーモニクス/Soul Foodを色々な角度から比較してみます。
音を比較
本機は「KLON CENTAUR」をモチーフに開発されただけあって、音は非常に似ています。
実際にサウンドを比較して聞いても、わずかな違いはあれど、ほとんど区別がつかないですよね。
価格を比較
価格はSoul Foodのほうが圧倒的に安く、ケンタウロスの取引価格の約30分の1ほどです。
エフェクター | 価格相場 |
---|---|
Klon Centaur | 中古で50万円くらい |
エレハモ/Soul Food | 新品で15000円くらい |
機能を比較
オリジナルのケンタウロスはバッファードバイパスで作られていますが、ソウルフードはバッファードバイパス/トゥルーバイパスの両方に対応しています。
エフェクター | バイパス方法 |
---|---|
Klon Centaur | バッファードバイパスのみ |
エレハモ/Soul Food | バッファードバイパスとトゥルーバイパスの切り替えが可能 |
Soul Foodは内部スイッチでバイパス方法を変更できますよ。
好みは人それぞれですが、自分の場合はバッファードバイパスのほうが音に艶やかさがあるように感じるので好きですね!
バイパス方法の切り替え方
工場出荷時は、トゥルーバイパスの設定になっているので、バッファードバイパスに変更したい場合は、内部の切り替えスイッチをいじる必要があります。
手順としては、
①裏蓋を外す。
②基盤の右下のバイパスモード切り替えスイッチを「Buffer」モードのほうに切り替える。
③裏蓋を付ける。
以上で完了です。
Soul Foodの使い方と音作りのコツ
エレクトロハーモニクス / Soul Foodは、1台で歪みをまかなうというよりかは、他の歪み系エフェクターやアンプの歪んだ音と組み合わせて使うのに向いています。
ですので今回は、ブースター的に使用する方法を紹介します。
クリーンブースターとして使用
エレクトロハーモニクス / Soul Foodをクリーンブースターのように使うと、音が太くなり、グッと前に押し出してくれます。
エフェクターの前段に繋ぎ、常時オンで使用している人が多い印象です。
ドライブ0、ボリューム3時くらいのセッティングでブーストすることによって、全帯域が素直にブーストされますよ。
音が抜けるようになり、気持ちの良いサウンドが得られるのでおすすめです!
JC-120などの歪まないアンプとも相性抜群ですので試してみる価値はありますよ。
ゲインブースターとして使用
エレクトロハーモニクス / Soul Foodは、メインの歪みサウンドをさらにプッシュしたいときに使用するのにもおすすめです。
ドライブを8時、9時、それ以上、と上げていくと、ミドル(中音域)が強調されてくるので、ソロなどで目立たせたいときに有効ですよ。
サステインを伸ばしたいとき、音を艶やかにしたいときにはぜひ試してみてください!
Soul Foodを使うときの注意点
エレクトロハーモニクス / Soul Foodを使用する際に注意したほうが良いことをまとめてみました。
アダプターについて
取扱説明書には、「付属のアダプターでないと本体にダメージを与えてしまう」といった内容が書かれています。
エフェクターボードに組み込む場合には少し面倒ですが、純正のアダプターを使用するのが無難だと思います。
電池駆動について
エレクトロハーモニクス / Soul Foodは、9V電池での駆動も可能です。
ただし、消耗が激しく、インプットジャックを挿しっぱなしにしてしまうとすぐに消費してしまうので注意が必要です。
エレクトロハーモニクス / Soul Foodはこんな人におすすめ!
アンプの音にハリがない。
もっと音を太くしたい。
と悩んでいる方はぜひ一度試してみてください。
単に歪みエフェクターとしてではなく、バッファやブースター的に使用するのがおすすめです。
本家ケンタウロスに似たサウンドを低価格で試せて、ギターやアンプも選ばないので、非常に優秀な1台かと思います。
他にも優秀なオーバードライブをたくさん知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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